むしゃなび特集/2008年10月号/伊達市室蘭市を含む西胆振のポータルサイトむしゃなび

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■ むしゃなび特集 2008年10月号 ■
特集 ちいきの達人! [3/4]
[1634]
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<店内探検・こんなものあった!>

ごめんください、がらがらがら
(と戸をあける)
中にはこまごまと、ずらりと、商品が並ぶ。
なんでもある、何があるんだ?

現れたのは、
この店を経営する矢元昭男さん70歳。
まるいイメージの笑顔。
さっそくお店の中を案内してもらう。
左の建物には陶器類、
右の建物は金物類がひしめく。
(陶器類が並ぶ店の左側店舗)
 そして左右の建物をつなぐ小さな渡り廊下的な空間はささやかな事務所スペースになっており、ルンペンストーブ(死語?)が置かれ、コークスや廃材が燃やされ、暖をとることができるようになっている。
 商品棚をよく見てみると、ひと昔前のものが混ざり込んでいる。なつかしい。見つけた瞬間「あ、これは!」と、思わず笑顔になってしまう。
 もちろん中古品ではなく新品で、ましてやプレミアものでもないので、値段はまったくの定価。当たり前といえば当たり前なのだが、どことなく不思議感が漂う。
 昔に流行ったキャラクターのコップや、大から小まで大きさのそろったヤカン、「招き猫」も大きさ各種がずらり。小さな小さなひしゃくは、頭の部分とエの部分がネジ式で取り外し可能で、どちらかがダメになっても取り替えてまだ使える。ううん、物は大切にしたいものだ。
 これからの季節に嬉しい「まめたんあんか」と燃料の「まめたん」を売っているのは伊達でもここだけ。たった一個のまめたんで一晩中あたたかいという優れもの。
 他の棚には陶器の湯たんぽもある。
(こんなところにも商品が!
 ネジ類の箱がならぶ。)
「古いものを見つけて
仕入れているんですか?」
 そう聞くと、矢元さんは、
「いやあ、仕入れたときには
新製品だったからね」
 気負いがない。
「・・・あ、そのときに
仕入れたものなんですね」
(こちらはフック 1個10円)
「そうだよ。まだ売れないで残ってるだけだから。あとは昔からの付き合いがあるからさ、売れたら同じ物を仕入れてるだけだよ」

 なんとなく、やっぱり、この方、達人?
 しかし何の達人なのだろう? と考えつつ、もう少し商品のことを聞いてみた。

「この店で、いちばん小さい商品って、何ですか?」

 すると矢元さんは、そうだなあ、と言って、真ん中の部屋の、窓の上の棚を指さした。
 こんなところにも商品がある、、、ネジ類の箱が並んでいる。

 箱の中のネジは、一個でも売る。一番小さなもので、1個2円。種類は豊富で、お客さんの望みのサイズのネジを選び出してくれる。必要なときに必要な数だけここに買いにくればいい。
「では、大きいものは、どれですか?」とも聞いてみた。
「そうだなあ、ストーブかなあ」
 いくつかのストーブがあった。それは決して立派なこじゃれた薪ストーブではない。が、しかし、なんだ、この形と雰囲気は・・・。ゴミ焼却用のドラム缶のようなイデタチ。
 上部のフタのとてつもないハンドメイド感。どこかのおじさんが金槌でたたいている様子が目に浮かぶようだ、この湾曲さ加減、なんともいえないやわらかさ。さらに、かぶせてあるビニールを脱がせて底を見てみると、これもまた取ってつけたような足がついている。か、かわいい、なんてかわいいのだ! 思わず買ってしまおうかと思った。8000円。
「そこの鉄工所で作ったものなんだよ」
やはり、手仕事ものだった。すてきだ。
(なんともかわいい
ドラム缶のようなストーブ)


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